大切なお家の塗装工事は費用も高く業者選びで失敗したくありませんよね?
心ない悪徳業者に手抜き工事をされたり、相場より大幅に高い金額をぼったくられたくはありません。
外壁塗装やリフォーム工事など建設業界では悪徳業者によるトラブルが毎年数多く報告されています。
では、どのようにして悪徳業者と優良業者を見極めればいいのでしょう。
本記事では外壁塗装の現場に25年携わってきた経験を元に「悪徳業者と優良業者の違い5選」を、そして本当に信頼できる優良業者はどのようにして探せば良いのかについてくわしく解説していきます。
プロフィール
私は塗装歴25年、現場一筋の塗装職人です。
20代前半から塗装業界に身をおき数々のお客様とふれあいお話をさてもらいました。
その中で悪質な業者の手口やぼったくりの現状をたくさん実例としてうかがっています。
私は塗装職人としてお客様に満足していただけるよう手抜きなどは一切しませんが、もし自分が悪徳業者だとしたら「ここで手を抜く」というポイントはわかります。
職人という立場で今までつちかった知識と経験をお伝えできればと思います。
悪徳業者と優良業者の違い5選
悪徳業者と優良業者はどこが違うのかを知らなければ見極めることは難しいでしょう。
見た目で分かることはまずありません。
とくに悪質な営業マンは見た目も話し方も善良な業者のフリをしてきますので、警戒していてもコロッとだまされて工事がスタートしてしまいます。
そうならないためにも悪徳業者と優良業者の違いをはあくしておきましょう。
以上5点の見極めポイントを1つ1つ解説していきます。
飛び込み営業
悪徳業者は飛び込み営業をかけるが優良業者は飛び込み営業をかけない。
そもそも優良業者は飛び込み営業をかける必要がありません。
お客様に信頼される良い仕事をしていれば自然と口コミで依頼が増えたり、工務店やゼネコンなど元請けとのつながりが太くなるため個人のお客様に飛び込み営業をかける必要がなくなってくるのです。
したがって突然個人のお宅に飛び込み営業をかけてくる業者は悪徳業者である可能性が高いと疑ってください。
特にひどい悪徳業者にいたっては何も言わずに敷地内に入ってきて、勝手に外壁の調査をしたり塗装面積を測り出す業者までいるようです。
工事内容の説明
悪徳業者はくわしい工事内容の説明はせず、優良業者は工事内容の説明を丁寧にする。
悪徳業者は工事内容の説明をしていくうちにボロが出たり矛盾を指摘されることを嫌ってくわしく説明しようとしません。
それに対して優良業者はお客様が納得して工事の依頼を出来るように、細かいところまで工事内容について説明します。
たとえば、塗装工事においてとても大切な下地処理では、悪徳業者は手間をはぶきたいので下地処理を簡易的またはまったくせずに塗装をしようとします。
このときに事前に工事内容をくわしく説明していると、手抜き工事であることがバレてしまいますので前もってお客様へのくわしい説明をせずに工事の契約を取ろうとするのです。
業者に対してストレートに「手抜き工事について」聞いたところで、悪徳業者であっても「我が社では手抜き工事はいたしません!」と返答されることでしょう。
そのため事前に外壁塗装について学んでおいて、下地処理の手抜きや塗り回数を減らしたり、古い在庫塗料を使用するなどの業者利益を優先した行動をさせない必要があります。
見積書の書き方
悪徳業者は見積書に「一式」の表記が多く、優良業者は塗装面積や工事単価を明確に表記している。
見積書を見れば悪徳業者と優良業者の違いが明確に分かります。
それは「一式」の表記です。
悪徳業者は手間を嫌うので塗装面積の実寸計測もせず「一式」と表記することで手間をかけず、しかも多めの金額をふっかけてきます。
つまりは請求する金額に対しての根拠がないのです。
「塗装面積✕工事単価=工事費用」この単純な根拠を明示せずに「一式」でごまかそうとする悪徳業者に気をつけましょう。
極端な値引き
悪徳業者は大幅な値引きをし、優良業者は端数の値引きしかしない。
「いますぐご契約で30%お値引きいたします!!」「自社職人での施工のため足場代無料!!」
このように極端な大幅値引きや無料表記は悪徳業者がよく使う手口です。
そもそも適切な見積金額であれば、そこから30%も値引きをすると業者の利益がなくなります。
つまりはじめから値引くことを前提に30%上乗せした金額で見積もりを出しているわけです。
「足場代無料」に関しても同様に、はじめから塗装工事の金額に上乗せされています。
当然のことですが足場を仮設する以上、たとえ自社の職人とはいえ人が動けばお金はかかりますからね。
それに対して優良業者は適正価格での見積もりをするため、ムリな値引きをせず自社の利益から端数を値引く程度しかできないのです。
契約までの流れ
悪徳業者は契約をせかし、優良業者は契約をせかしてこない。
「本日中にご契約をしていただけるのであれば、上司に掛け合ってさらにお値引きします」
「こちらのキャンペーンは今日が最終日ですので、今がラストチャンスですよ」
このようなセールストークを使ってあなたに考えるヒマをあたえず契約をせかしてきます。
なぜならじっくり検討をされると工事を断られる可能性があるために、とにかく冷静になる時間をあたえずサインを欲しがるのです。
「契約書にサインさえもらえればこっちのもの」という考えがあるため「見積書を確認していただけた証として、こちらにサインをお願いします」などと言って見積書兼契約書と小さく表記のある見積書にサインをさせようとする業者もいるようです。
たとえ見積書であろうと安易にサインはせず、家族や信頼できる人と相談してから後日契約をする形をとりましょう。
信頼できる優良業者の探し方
悪徳業者と優良業者の見極め方は理解できても、そもそも訪問営業をかけてくるのが悪徳業者だけならどのようにして優良業者を探せばいいの?
そんな疑問がわいてくることでしょう。
ネットや電話帳、広告看板などで塗装業者の名前は見ても、そこが優良業者かどうか分かりませんものね。
そこで、お客様サイドから優良業者を探し依頼するための探し方を伝授いたします。
基本は相見積もり
優良企業の探し方の基本はやはり相見積もりをとることですね。
1社を判断するのではなく複数社の見積書や対応を見比べることで、金額以外の善し悪しを判断することができます。
少なくとも3社以上の相見積もりを取って見比べてください。
注意点として、相見積もりを取るときは塗装面積や仕様などの見積もり条件を統一しましょう。
例えばA社は外壁のみ、B社は外壁と屋根、C社は遮熱塗料など条件がバラバラだと見比べることが出来なくなります。
「外壁、軒天井、雨樋をシリコン系塗料で塗装し、屋根は遮熱フッ素塗料で」といった感じで前もって条件を統一しておけば業者ごとの比較がしやすくなりますね。
塗装工事の知識を付ける
塗装工事について何も知らない状態では悪徳業者であれ優良業者であれ言われたことをそのまま鵜呑みにするしかありません。
今ではネットに基本的な外壁塗装の手順や、下地処理の大切さなど調べればいくらでも出てきます。
前もって知識を付けた状態で担当者と打ち合わせをする際に、いくつか質問を投げかけてみましょう。
たとえば「シーリングの打ち替えはどのようにされますか?」「北面のコケが気になるんですが高圧洗浄だけで落ちますか?」などと聞いてみてください。
その時の対応や説明の詳細さで判断できます。
このような質問をすることで「お!!このお客様は塗装の知識がある、下手な手抜きはできないぞ?」と業者を牽制する効果もあります。
ホームページを確認
ホームページを見て業者選びをすることもあるでしょうが、業者のホームページには基本的に良いことしか書いてありません。
立派な経営理念や施工実績などを目立つように記載しているので、一見信頼できそうに見うけられます。
ですがホームページで見るべきなのはそのような取り繕ったような情報ではありません。
見るべきは社員の顔や社名入りの制服・ヘルメットなど、ネットで収集できないホンモノの写真を使っているかどうかです。
悪徳業者はなるべく個人を特定できるような情報をホームページに載せようとはしません。
ネットにおいて匿名で暴言を吐く人が実名をさらせないように、悪いことをしている自覚がある業者は個人を特定できる情報を極力避けようとするものです。
建築関連のお仕事をされている方にオススメの塗装業者を聞いてみる
塗装業者は個人のお客様から直接依頼を受ける以外に、新築やリフォームなど建築現場に出入りしていることが多くあります。
あなたの知り合いに大工・左官・電気水道設備・板金など建築に関連するお仕事をされている方がいらっしゃる場合は、オススメの塗装業者を紹介してもらうのもいいでしょう。
実際の仕事ぶりをその目で見ている人からの情報は信頼できますし、紹介する側の信用にも関わりますのでヘタな業者を紹介される可能性が減らせます。
ただし、リフォーム業者からの情報は紹介料を塗装業者が支払うなどの利害関係がある場合がありますので、注意が必要です。
地元で長く続いているか
基本的に悪徳業者は短命です。
利益重視の経営をしているとその姿勢は仕事ぶりにあらわれ、回りからの評価を下げるもの。
悪い評判は仕事の減少を生み、そのうち潰れていくでしょう。
中には悪評が広がりだした頃合いをみて次々と社名を変えていく悪徳業者も存在します。
それに対して優良業者は信頼と評判を重視しているので、自然と仕事が増え会社自体も長続きします。
ホームページに記載している情報や、法務局で取得できる登記簿謄本を見ればその業者が何年に設立したのかが分かるので確認しましょう。
近隣への配慮をしてくれるか
工事中は騒音やニオイなど何かと近隣にご迷惑をかけることが多くなりがちです。
塗料の飛散対策はもちろん、工事前に近隣への事前挨拶や休憩時のアイドリングストップなど近隣トラブルをなくすには業者の細やかな配慮が必要です。
ひどい業者の実例で、お隣との境界の植え込みに立ち小便をくりかえし行っていたり、道路の側溝に塗装道具を洗ったときに出る洗浄水を流していたなど、常識では考えられないような行動をする業者もいます。
たとえば打ち合わせの際に「お隣が近いのですけど、洗浄のときはどのような飛散防止をされますか?」や「今までにどういった近隣トラブルの経験がありますか?」
などといった、実際に経験したトラブル事例とその対応策を聞いてみるとその業者の配慮レベルがわかります。
業者にとっては数週間の現場でも、その地域に住み続けるお客様のことを最優先に考えられる業者を選びたいですね。
使用材料や施工状況の写真提出
工事中に手抜きやごまかしがないかとずっと見張っているわけにもいきませんよね。
そこで手抜き対策に写真提出をお願いする方法があります。
優良業者であれば、こちらから言わずとも下地処理や下塗りなどの完成時にはわからなくなってしまう工程を写真で確認できるように撮っておいてくれます。
さらに、週間予定表や工事の進み具合の経過報告などお客様の不安をとりのぞく工夫をしてくれる業者がいいですね。
これらのような、職人の技術より先に人としてのマナーや気配りができる業者選びが工事完了後の満足感につながりますので、しっかりと見ていきましょう。
まとめ
本記事では「悪徳業者と優良業者の違い5選」「信頼できる業者の探し方」の2点についてくわしく解説しました。
悪徳業者と優良業者の違い5選では、
以上5点を紹介
信頼できる優良業者の探し方では、
以上7点を紹介しました。
本当に自分に合う業者選びは大変ですので、そこまでする時間がないというかたには優良業者一括見積もりサイトを活用するのも手でしょう。
この見積もりサイトには業者の登録時に優良業者であるかの審査があり、お客様は無料で最大4社からの相見積もりをとることができます。
お見積もりは無料なので、まずはお試しで工事費用はいくらくらいかかるものなのか知ってみるのもいいですよ。
外壁塗装は金額的にも安い工事ではありませんし、大切なお家が美しく長持ちするかどうかを決めることになります。
業者選びが工事後の満足度を大きく左右しますので、悪徳業者にだまされず優良業者を見極める目を養いたいものですね。
本記事があなたにとって最高の外壁塗装業者選びの参考になれば幸いです。