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【塗装歴25年】本職の塗装職人が厳選!DIY塗装に必要な道具7選!

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DIY

コロナ禍において外に出ることを自粛されている方も多くなり、DIYをはじめたり趣味にしようという層が増えてきているようです。

DIYやそれにともなう塗装をするには道具が必要になりますよね?

  • 「塗装をしたいけれどどんな道具を使うのかわからない」
  • 「ハケやローラーを選ぶポイントは?」
  • 「低予算におさえたいのでムダな出費はしたくない」

そういった塗装道具に関するお悩みも持たれることと思います。

私は塗装歴25年をこえるベテラン塗装職人です。

そんな私がDIY塗装をするのなら最低限これだけは用意しておいたほうがいい道具7つ厳選してご紹介します。

この記事を読めば塗装をするに当たって用意しておくべき7つ道具を順をおって詳しく解説しますので、それぞれの用途を理解して購入していただけます。

1つ1つは高価な物ではありませんので、ぜひこの機会に買いそろえて楽しいDIY塗装に挑戦してみてください。



塗装道具の代表格!!「ハケ」

ハケ

塗装道具といえばまず最初にイメージされるのがハケではないでしょうか。

一言でハケと言いましても多くの毛質や形状、サイズなどがあります

かといってすべてのハケをそろえる必要はありませんし、そろえようとしたら多くのお金が必要になってしまいます。

なのでハケに関しては以下の2種類のハケがあれば大丈夫です。

それが水性用ナイロンハケの「筋交い(すじかい)ハケ」と「メジハケ」です。

同業他社の職人さんからは異論もでるかもしれませんが、私が25年塗装にたずさわってきた中で、これが一番コスパがいいと判断しました。

以下にその理由を解説します。

ハケの毛質

まず、ハケの毛質に関してはナイロン製のハケのみでいいです。

セオリーですと油性ペンキを塗装するときにはハケの毛質に馬や豚の毛を使用したハケを、水性ペンキを塗装するときにはナイロン製の毛を使用したハケを使います。

ですがナイロン製のハケであれば水性ペンキはもちろん油性ペンキで使用してもふつうに使えます。

たとえば湿気や結露などの水分をナイロン製のハケが吸ってしまってもコシがなくなることはありません。

なのでわざわざ油性用水性用と2種類のハケを買わずともナイロン製のハケだけでいいのです。

もしすでに油性用のハケを持っているかたは、獣毛でできた油性用のハケは水性ペンキで使用することができないので注意が必要です。

油性用のハケを水にぬらしたり水性ペンキに使用するとハケのコシがなくなったり毛の束ができてしまって使い物にならなくなってしまいます。

塗装に使用したあと、片付ける際にはよく洗ってから片付けますが油性ペンキを塗ったハケはシンナーで、水性ペンキを塗ったハケは水で洗います。

2~3回は洗ってハケの根元のペンキまでキレイに洗いましょう。

昔は室内で塗装をするときには1本数千円するような高級なハケを使って塗ることもありましたが、今では価格と使用感のバランスを考慮したコスパのいいハケを使うことが多いです。

その理由として、昨今ではおもに使用する塗料が従来のペンキにシンナーを入れて粘度をうすめるだけの「1液性塗料」から主剤と硬化剤という2種類の材料をまぜてそこにシンナーでうすめて使用する「2液性塗料」に変わってきました。

「2液性塗料」を使用したハケはシンナーでキレイに洗ってもハケの根元までは洗いきれないので根元に残ったペンキが硬化して固まっていきます。

どんなに高級なハケを使っても10回20回と使用するうちにだんだん使い物にならなくなっていってはもったいないのです。

ですから価格が低めでコスパのいいハケを使う職人が増えていっているのでしょう。

あ、高級ハケをキチンとお手入れするのがけっこう面倒というのもあるかもしれませんね。

ハケの形状

ハケの形状には多くの種類がありますが実際に使用するハケは以下の2種類があればいいです。

用途によってこの2種類のハケを使い分けます。

筋交い(すじかい)ハケ

  • ペンキの含みがよく大きなサイズもあります
  • 枠や見切りなどの線をだすことにすぐれている。
  • 凹凸や障害物がある場面でも細やかな塗装が可能

メジハケ

  • その名の通りメジや角すみや細い隙間を塗る際に使用
  • ペンキの含みはあまりないので何度も塗料をつける必要がある

ハケのサイズ

ハケのサイズは筋交いハケ40mmとメジハケ25mmの2種類でじゅうぶんです。

DIYで使用するのであればこれ以上大きなハケは必要ないです。

なぜなら天井やカベのような広い面を塗装するときにはローラーを使いますし、テーブルのようにツルッとした仕上げにしたいときや広いけどローラーでころがしたときのローラー柄をだしたくない場合にはコテバケを使うからです。

ハケだけでテーブルのような広い面を塗ろうと思うのはそれなりに技術が必要になりますのでオススメできません。

ハケのサイズの表記は号数、尺寸、メートル法などの基準があり、

製造している各メーカーによって同じ号数でも微妙に違うサイズだったりします。

一例

大塚刷毛製造株式会社

号 数 尺 寸 メートル 
5号5分15mm
10号1寸30mm
15号1寸5分42mm
20号2寸55mm
30号3寸84mm

好川産業株式会社

号 数 尺 寸 メートル 
5号5分15mm
10号1寸30mm
15号1寸5分40mm
20号2寸50mm
30号3寸70mm

ハケ選びの結論

水性用ナイロンハケの筋交いハケ40mm

水性用ナイロンハケのメジハケ25mm

DIYで塗装をする際にはこの2種類のハケを選びましょう。

私は価格と使用感のバランスを考えて好川産業の「流水」シリーズをふだんの仕事でも使っています。

広い面の塗装にはこれ!!「ローラー」

ローラー各種

天井やカベなどの広い面を効率的に塗装するときにローラーを使用します。

ローラーはハンドルと毛の部分の2つにわけられます。

今回はそれぞれDIYに適したローラーハンドルとローラーの毛をご紹介します。

ローラーハンドルはスモール1択

ローラーハンドルにはレギュラー、ミドル、スモール、ミニの4種類があります。

それぞれ使うローラーの種類が違うのですが、DIYで使用するならスモールハンドル1択です。

スモールハンドルなら軽いので誰にでも使いやすく、ローラーの種類も豊富でさまざまな下地や仕上がりに対応できます。

私も普段から仕事で使うのはスモールハンドルがほとんどです。

ただ、外壁の塗装をする場合にはレギュラーハンドルを使うのも有効かと思われますが、塗装経験が浅い方や力の弱い女性が扱うにはローラーに塗料を含ませたときにかなり重くなるので少々使いにくいと思います。

ローラーの毛質はマイクロファイバー

今やローラーの毛質はマイクロファイバーだけで十分です。

私が塗装業界に入ったころはウールローラーが主流でした。

ウールローラーはペンキふくみはいいものの、作業時のペンキの飛びちりと塗装面の泡立ちが問題でした。

それに比べマイクロファイバーは飛びちりが少なく、泡立ちが少ない無泡タイプのローラーもあるので多くの場面で活躍します。

毛丈はいくつか種類がありますが中毛13mmがあれば幅広く使えるので重宝します。

ローラー選びの結論

スモールハンドルにマイクロファイバーの13mm

必要に応じてローラーの幅を6インチか4インチかで使い分けたり、塗装面の吸いこみ具合や凹凸のかげんで毛丈を20mmに変えたりと予算のゆるす範囲で種類をふやしていってもいいですね。

塗装業界では毎日の仕事において、ローラーのハンドルは何度も使いまわしますがローラーの毛は洗って使うことはまずありません。

洗って再利用するほうがローラー単体で考えるなら経済的かとは思うのですが、実際は洗う作業がものすごく手間なことと洗いに使うシンナーや水、洗った後にでる汚れたシンナーや洗い水の処理の問題があるので、基本的には使い捨てになります。

シンナーはもちろんタダではありませんし、洗い水も処理するとなれば産業廃棄物として専門の処理業者にお金を払って引き取ってもらいます。

たとえ水だとしてもペンキで汚れた水を排水溝に流すわけにはいきませんからね。

ローラーを洗うだけの手間もありますから職人の時間単価も考えてそこまでのコストをかけるならローラーの毛は使い捨てにしたほうがコスパがいいのです。

ですがDIYで塗装をしようとする一般のかたにとってはローラーの使い捨てに抵抗があるかもしれません。

次回使用するときまで硬化することがない1液性の塗料ならそのままペンキの中につけ込んでしまえば次の作業時に使うことができます。

水性塗料を使用したローラーを違う色で再利用したい場合は、広げた新聞紙にローラーを転がしてローラーに含まれた塗料をなるべく取ります。

その後水道水でキレイになるまで何度も洗うのですが先ほども言ったように汚れた水を排水溝に流してはいけません。

万が一排水口に流すと塗料が排水口の内部にのこって、生活排水の流れをさまたげたり最悪の場合つまりの原因になる恐れがあるのでやめてください。

もしも汚れた水を処理するのなら、水と塗料を分けるため専用の塗料固化剤が市販されています。

ですが洗う手間と処理剤の価格を考えたなら比較的安価なローラーを使い捨てで使用することをオススメします。

油性塗料で使用したローラーは洗うためのシンナーの値段が圧倒的に高くなるので言うまでもありません。

ハケもローラーも使える塗料容器!!「ローラーバケット」

塗装の会社は全国に多数ありますがそれぞれの会社や職人によって主に使用している容器の種類と呼び名は様々です。

ちなみに我が社では丸形ポリ容器を使用してサゲツと呼んでいます。

DIYで使用するのならハケもローラーも同時に使用できる角形バケットをオススメします。

バケットの中に付属のしごき網でローラーに含みすぎたペンキをしごくことで含ませる量を調節することができます。

角形ポリ製内容器を主に使い捨てで使用することが多いのですが、ポリ容器で水性塗料を使用したあと数日おいて完全に乾燥させると、ペリペリと剥がして再利用できるので経済的です。

汚したくない所はしっかり養生!!「マスカー」

マスカー

マスカーとは布テープにポリシートがあらかじめついている養生資材のことです。

塗装をしない、汚したくないところにマスカーを貼って、ポリシートを広げて養生する部位を覆います。

養生に関してはマスカーに限らずその場に合った養生資材(ベトナムシートやポリシート)を選択するべきですが、今回は”厳選”ということで一番多様性があるマスカーを挙げさせていただきました。

マスカーは養生をするときに一番活躍するのですが多様性というのは養生以外の用途にあります。

  • 一日の作業終わりにバケットの中に残った塗料が乾燥しないようにバケットに巻いてナイロンを縛ってフタの代わりに使う。
  • ゴミや埃をホウキで集め、広げたマスカーでちりとりのようにして包む。

揃えておきたいマスカーのサイズは550mm、1100mmの2種類があれば良いでしょう。

>>その他の養生資材についてはこちら

作業中は必ず常備する多目的工具!!「皮スキ」

皮スキは塗装職人の腰袋に必ずと言っていいほど常備されている工具の代表格です。

その用途は多岐にわたります。

  • 一斗缶や丸缶のフタを開ける
  • 下地処理時の錆落とし
  • 平らな面のザラつきを除去
  • 一斗缶の天板を開けるときの缶切り

塗装職人の多くは外壁や屋根の塗装を行うときに皮スキで一斗缶に穴を開けて持ち手を作ったりと加工してペンキを入れる手さげ缶を作っています。

皮スキがあるだけで何かと便利ですからこれは是非持っておいていただきたいです。

刃物につき取り扱い注意!!「カッター」

言わずと知れたカッターナイフです。

主にマスカーやマスキングテープ等の養生を切ったり、コーキングの打ちかえ時に劣化したコーキングを除去するときに使ったりと切ることに特化した工具です。

使っているうちに切れ味が悪くなってきますので、その都度刃先を折れるOLFAのカッターをオススメします。

商品の写真を探していると私も見たことがないような形のカッターがたくさん出てきました。

ひとまず一番ポピュラーであろうカッターを紹介しておりますが、この他にも面白い用途のカッターがいろいろとありますので、一度探してみても良いかもしれませんね。

そうじからペンキの拭き取りまで!!「ウエス」

掃除のときに水分のふきとりやぞうきん代わりに使ったりはもちろん、

ハケを洗うときにペンキやシンナーを吸い込ませたりします。

ほかにも木材の塗装法で木にペンキを吸い込ませて木目を活かした仕上げにするオイルステイン工法があり、木が吸い込みきれなかった余分なペンキを拭き取るときにも使用します。

ご家庭にある古いタオルや古着などをウエスとして再利用してもいいですが、おそらく足りなくなるでしょうから比較的安価なメリヤスウエスを購入していただいたほうがいいかと思います。

ただ、コストパフォーマンスのバランスが難しいです。

メリヤスウエス

あまりにも安いメリヤスウエスは水分の吸い込みが良くなくて、ハギレをぬい合わせているものが多くそういったウエスは何度も絞っているとボロボロになってしまいます。

できればハギレのぬい合わせでなく吸い込みもいいウエスを選びましょう。

タオルウエス

タオル地のウエスは水分の吸い込みにすぐれていて使いやすいですが、メリヤスウエスと比べると少し高価なものが多いです。

ツギハギではなく一枚物のウエスなので破れにくく強度があります。

マイクロファイバーウエス

マイクロファイバーを使用したウエスもありまして、水分の吸い込みの良さもさることながらマイクロファイバー特有の柔らかさが素晴らしいです。

塗装して仕上がった部位のそうじをするときに固いウエスだと傷がつく恐れもありますが、マイクロファイバーウエスがあれば傷を付けずにそうじができます。

ですが正直なところ少々お高めな値段設定が多いので、ウエスとして使い捨てにする気はおきないです。

それぞれウエスとしての使用頻度とコストパフォーマンスを考えて使い分けて下さい。

まとめ

以上塗装職人がオススメする7つ道具をご紹介しました。

  1. 水性筋交いハケ40mmと目地ハケ25mm
  2. スモールローラーハンドルとマイクロファイバーローラー13mm
  3. ローラーバケット
  4. マスカー550mmと1100mm
  5. 皮スキ
  6. カッター
  7. ウエス

どのような塗装をするときにも必ずと言っていいほど上記の7種の道具は使います。

DIYの回数によって一度に多くの道具をそろえるのではなく、使っていくうちに少量を買いたしてもいいですし、一つ一つの質がいい道具をそろえるのもいいでしょう。

100円均一ショップにもハケやローラーを売っていることがありますが質を重視する職人の立場からはおすすめできません

今回ご紹介した7種は

実際に25年塗装職人を続けてきた私も使用しているものですので、今後の参考にしていただけたなら幸いです。