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木材保護塗料キシラデコールとノンロットを塗装のプロが徹底比較!!

※この記事はアフィリエイトや広告を含みます。

塗装知識

今回は木材保護塗料の「キシラデコール」と「ノンロット」を比較してまとめます。

DIYでは屋外で使うベンチやウッドデッキに日光や雨から守るため木材保護塗料を塗装することが多いです。

そんな木材保護塗料の中でも代表的なものとして「キシラデコール」と「ノンロット」が有名ですが次のような疑問や不安を抱えてはいませんか?

  • 木材保護にはどちらを選べば良い?
  • 価格や性能の違いは?
  • 正しい塗り方が分からない!

中にはなんとなく

みんながこれを使っているから私も使っています。

なんて人もいるかもしれません。

この記事では数ある外部用木材保護塗料の中でも、多くのプロが使用している「キシラデコール」と「ノンロット」の2つにしぼって比較し、木材保護塗料の正しい塗り方まで徹底解説します。

ぜひ最後まで読んで、外部用の木材保護塗料選びにお役立てください。

プロフィール

私は塗装歴25年の塗装職人です。

実際に多くの現場で「キシラデコール」と「ノンロット」を使用してきました。

それぞれのホームページや製品紹介に載っている情報ではえられない使用感やメリット・デメリットなど現場ではたらく職人ならではの感想をお届けできます。

さらに詳しく知りたい方はこちら→プロフィール



比較した結果!木材保護塗料はキシラデコールがオススメ

「キシラデコール」と「ノンロット」を比較した結果木材保護塗料の中では最も有名な「キシラデコール」をオススメします。

その妥当すぎる結論に拍子抜けしたかもしれませんが、ちゃんと理由があります。

防腐・防虫・防カビのような木材保護塗料に欠かせない機能を有していることはもちろんのこと購入のしやすさや着色性、撥水性など使ってみなければわからないことを総合的に比較した結果です。

それぞれ比較した項目ごとにくわしく解説していきます。

そもそも木材保護塗料を塗る必要性とは

木材は年月が経つにつれて経年劣化がおこりやすい材料です。

屋内でもゆるやかに劣化はしますが、特に屋外で日光や雨風にさらされる木材は劣化が激しいので保護機能のある塗料を正しく塗装する必要があります。

経年劣化だけでなく、木材は水分を含みやすいのでカビが発生したり、キクイムシ・ナガシンクイムシ・シバンムシなど木材を食べる虫からも守ることが大切です。

木材を食べる虫と聞いて一番に思い浮かべるのは「シロアリ」だと思います。

木材保護塗料と聞くとシロアリにも効果があると思いがちですが残念ながら「キシラデコール」等の屋外用の木材保護塗料はシロアリ専用の薬剤ではありません

なぜならシロアリの特徴として床下などの暗く湿気が多いところに生息しますので、日当たりの良い屋外の木材に塗装する木材保護塗料には対シロアリ用の薬剤は多く含まれていません。

シロアリ対策にはシロアリ専用の薬剤「キシラモン」を使用してください。

キシラデコールに使用されている防虫成分(ピレスロイド系薬剤)は、シロアリに対しても効果があると報告されております。

しかしながら、確実にシロアリに影響を与えるほどの薬剤添加量には設計されておりません。そのため、シロアリに対する効果の有無はわかりません。

シロアリには弊社シロアリ防除剤をおすすめいたします。

大阪ガスケミカル株式会社キシラデコール公式サイト

木材保護塗料「キシラデコール」と「ノンロット」の違い

「キシラデコール」と「ノンロット」は価格や成分に大きな違いはありませんが、内容量や使用感には少々違いがあります。

ネットで調べることができる価格と特徴

価格については購入する塗料店・ホームセンター・ネットショップ・送料の有無などによってさまざまです。

ネットで分かる範囲で調べたところ両者は内容量が違うので正確な比較は出来ませんが、大差はないながらも若干「キシラデコール」の方が安いように感じるという結果でした。

キシラデコールノンロット
内容量と価格0.7L 2,200円~0.6L 2,310円~
4L 7,400円~3.5L 7,315円~
16L 26,268円~14L 24,625円~

どちらにも含まれている成分的な特徴としては

  • 防腐
  • 防虫
  • 防カビ
  • 耐候性

などがあります。

それぞれの公式サイトには成分表や性能表などで試験結果を公表していますが、全く同じ条件下で「キシラデコール」と「ノンロット」を直接比較試験したデータがないのでこれらは同等ととらえます。

職人目線での「キシラデコール」と「ノンロット」の違い

選べる内容量の違い

キシラデコールの内容量

  • 業務用 0.7L(#120やすらぎ除く)、4L、16L
  • 家庭用 0.7L、1.6L、3.4L、7L、14L

ノンロットの内容量

  • 0.6L  3.5L  14L

「キシラデコール」は業務用と家庭用でサイズの多さとパッケージデザインを分けています。

ホームセンターで購入できるキシラデコールはサイズ分けが細かいので、必要な分量だけ購入することが可能です。

販売ルートや容量、缶のデザインが異なりますが、一色を除き塗料の中身は全く同じキシラデコールです。家庭用キシラデコールも業務用キシラデコールも原材料・仕上がり・耐久性などは同じです。家庭用は一般の方が使用されることが多いので、家庭用品品質表示法に基づき、使用方法をより詳しく解説し、容量を細かく設定しています。

大阪ガスケミカル株式会社キシラデコール公式サイト

購入のしやすさ

「ノンロット」を購入しようと思えば塗料を扱う専門店かネットでの購入に対して、「キシラデコール」はそれらに加えて多くのホームセンターでも購入できます。

ネット購入の場合届くまで数日かかりますので、急きょ足りなくなったときに近くのホームセンターで購入できるのは大きなメリットです。

チェックポイント

塗装をする木材の材質や劣化具合によって、塗料の吸い込み方が全く違います。

想定していた量よりかなり吸い込んだために途中で足りなくなる、なんてことは日常的に起こりうることです。

塗装面の広さに対してどれだけの塗料を必要とするかはプロでもなかなか想定が難しいところですので、足りなかったときにすぐに買い足しできるのは重要なポイントです。

着色性

木材保護塗料の多くは木材に浸透させて着色する塗料です。

木材の種類によって吸い込み方が違ったり、新しい白木、焼き板、灰化しかけている木材など状態によって着色の度合いが変わってきます

私の経験による個人的な感想にはなりますが、着色性ではわずかながら「ノンロット」の方がのぞんだ色に着色しやすいように思います。

撥水性

屋外で使用する木材にとって撥水性は欠かせないポイントです

撥水性については「キシラデコール」にはパッケージにも公式サイトにもこれといった表記は見うけられませんでしたが、「ノンロット」にはパッケージにも公式サイトにも「超撥水」という文字が表記されています。

では実際のところはどうなんだろうと思ったので自分で検証してみることにしました

1枚の木板を用意し軽くサンドペーパーでこすったあと比較できるようにテープで区切ります。

着色具合による差が出ないようにどちらもクリアー系を用意しました。

まずはそれぞれ1回ずつ塗装します。

しばらく乾燥させます。

キシラデコールやすらぎの方は少し乳白色に、ノンロットの方は濡れ色になっています。

乾燥したら2回目の塗装をしていきます。

塗装してから2日以上おいて十分に乾燥させた木板にシャワーで水をかけて撥水性を比較してみました。

動画で分かるように「ノンロット」はすぐに水が表面になじんでしまいました「キシラデコール」は最後まで水をはじいていました

私の検証では撥水性は「キシラデコール」の方が高という結果になりました。

木材保護塗料の塗り方

木材の下地処理

新しい木材にはサンドペーパー#200~300を使い軽く表面をこすることで目荒らしとホコリや汚れを落とします。

なぜキレイな表面にわざわざ目荒らしをしてキズを付けるようなことをするのかというと、カンナで削ったときのようなツルツルした状態には塗料が吸い込みにくい場合があるからです。

日本家屋の焼き板などすでに劣化がはじまって荒れている木材にはマジックロンという目荒らし用の固いスポンジのような工具で表面の灰化している部分を削ります。

チェックポイント

サンドペーパーでもマジックロンでも、木材を目荒らしするときは木目に沿ってこすります。

板の端にペーパーをかけるときに木目に逆らってかけたくなりますが、そこはグッとこらえて木目に沿ってペーパーをかけましょう

そうしなければ、かなり目立つ上に消えないキズが残ることになりますのでご注意ください。

塗料を容器に出す

塗料を容器に出すときにはしっかりと混ぜてから出しましょう。

缶を逆さまにしてよく振るか、できれば缶の底まで届く棒で底に溜まった顔料をかき混ぜるのが理想です。

しっかりと混ざっていないと、顔料が少なくキレイに着色ができなくなります。

塗料を容器に入れるとき、注ぎ口を下にして入れる方が多いですがそうすると塗料が缶を伝ってこぼれてしまいます

ベロ付きの塗料缶やノズルをつかう場合はそれでもいいですが、ベロやノズルがない場合は下の動画のように注ぎ口を上にして入れるとムダにこぼれることが少なくなります

ハケやコテバケで塗装をする

ハケに関しては油性バケでも水性バケでもどちらでも良いです。

テーブルやカウンターのような広い面に均一に塗りたい場合はコテバケの方が初心者でもキレイに塗れます。

どちらで塗る場合も塗り継ぎをなるべく少なくした方が均一な塗り方ができますので、真っ直ぐにハケを動かせるように練習してみてください。

ローラーで塗ることもできますが、塗装作業に慣れていないと塗りムラができたり塗料がつきすぎて流れたりしますのであまりオススメはできません。

ハケの選び方についてくわしくは以下の記事に書いていますのでご覧ください。

1回目の塗装が乾燥したら2回目の塗装をする

基本的に木材保護塗料は2度塗りします。

  • 1回目で吸い込みきれなかった塗料をしっかりと吸わせるため
  • 木材保護塗料の着色を均一に濃くするため
  • 撥水性能を上げるため

などの理由から2度塗りする必要があります。

しっかりと乾燥させて色うつりを確認する

夏場でも24時間以上、冬場や湿気が多い場合は3日以上おいてしっかりと乾燥させます。

ベンチや手すりなど衣服が直接触れるような部分では色うつりの心配がありますので、白いウエスなどで表面をこすって確認します。

このとき色うつりするようでしたら、色うつりしなくなるまでウエスで拭き取るか木部用クリアを塗装して塗膜をはります。

ただし、クリアで塗膜を作ってしまうと後々のメンテナンスが大変になりますのであまりオススメはできません。

なぜなら木材保護塗料は吸い込ませることで効果を発揮する塗料だからです。

いざメンテナンスをするときにクリア塗膜がある状態では木材に吸い込ませることができませんので、塗り替えのさいに木目を消して完全に塗膜を作るペンキ仕上げにするか、クリア塗膜を除去してから木材保護塗料を再塗装することになります。

まとめ

  • 価格
  • 成分
  • 内容量
  • 購入のしやすさ
  • 着色性
  • 撥水性

さまざまな角度から「キシラデコール」と「ノンロット」を比較しましたが総合的に判断して、「キシラデコール」に軍配が上がりました。

そもそも、多くのプロが実際に現場で使用しているというのが何よりの証明かもしれません。

「キシラデコール」は初心者にも使いやすく機能面でもすぐれた塗料ですので難しく考えずまずは試してみてはいかがでしょうか。