【塗装のプロが見る】外壁・屋根の劣化サインを自分で診断できるチェックリストを公開

※この記事はアフィリエイトや広告を含みます。

塗装知識

外壁塗装や屋根塗装って、
「本当に塗装って必要なのかな?」
「見た目はそこまで悪くないし、まだ先でいいかな?」

…って、ついつい後回しになりがちですよね。

でも実は、塗装の本当の役割は“見た目をキレイにすること”よりも、雨や紫外線から家を守る「防水・保護」にあります。
この防水が弱ってくると、外壁や屋根は少しずつ水を吸いはじめて、気づかないうちに劣化が進みます。

私は塗装職人として長年いろんなお宅を見てきましたが、「もう少し早ければ塗装だけで済んだのに…」というケースも少なくありません。
劣化サインを見逃して放置すると、塗装だけでは済まず、下地補修や雨漏り修繕まで必要になって、結果的に費用が大きくなることもあります。

とはいえ、業者に相談すると営業されそうで不安…という方も多いはず。
だからこの記事では、自分で安全に確認できる「外壁・屋根のセルフチェックリスト」を用意しました。屋根に登らなくても、地上や窓・ベランダから分かるサインは意外と多いです。

まずは今の家の状態を“見える化”してみましょう。
チェック結果と写真が揃うだけで、「今すぐじゃないとダメ?」「様子見で大丈夫?」が判断しやすくなり、塗装業者に相談するとしても話がスムーズになります。

セルフチェックリストは下のボタンから無料でダウンロードできます。
気になる方は、まずはプリント(またはスマホで見ながら)チェックしてみてください。

セルフチェックの前に|安全に確認するコツ(屋根に登らない)

セルフチェックの前に|安全に確認するコツ(屋根に登らない)

「業者に見てもらうと営業されそうで不安…」という方でも、外壁や屋根の状態は自分である程度チェックできます。
特に、軽微なひび割れや汚れなどは、定期的に目を配ることで早期に発見できます。
ただし、危険なことはしないのが大前提。
安全に確認するコツだけ、先に押さえておきましょう。

屋根に登らなくても判断できる(地上・窓・ベランダから)

最初に大事なことをひとつ。屋根には登らなくてOKです。
慣れていない人が登ると、落下の危険がありますし、自分の足で屋根材を割ってしまうこともあります。
チェックは、地上から見える範囲だけでも十分できます。おすすめはこの3つ。

  • 家の周りを1周して、屋根と外壁の状態を確認する
  • 2階の窓やベランダから、1階の屋根を見る
  • 双眼鏡やスマホのズームで、棟(屋根のてっぺん)や板金を確認する

屋根を見るポイントは「色あせ/コケ/割れ/ズレ/板金の浮き」。
このあたりが見えたら、屋根に登らなくても「点検した方がよさそう」と判断できます。

陸屋根・平屋根(傾斜の無い平面状の屋根のこと)は下からでは確認できないので、業者に点検してもらう必要があります。
最近ではドローンを使用して屋根の状況を確認する業者もいますね。

塗装職人からの一言

不慣れな人が屋根に上るのはとても危険です。
塗装工事が休みの日に、施主様が屋根に上がって滑って落ちかけたなんて事故もよくあること。
足場があれば地面まで落ちることは少ないですが、足場がなければ地面まで落ちて大けがにつながります。

チェックに必要な道具はこれだけ(スマホ・ライト・軍手)

準備は大げさにしなくて大丈夫。これだけでOKです。

  • お手持ちのスマートフォン(写真とズームが主役)
  • 懐中電灯 or スマホライト(日陰や軒天を見るとき便利)
  • 軍手(外壁を触るとき、手が汚れにくい)

外壁のチョーキング(白い粉)は、色付きの軍手で触るとその状態が非常に分かりやすいです。
また、外壁の状態をしっかりとチェックするには晴れた日が適しています。
雨上がり直後は、表面の水分の影響で判断がブレることがあるため、乾いた状態での確認がより正確に判断できるでしょう。

写真の撮り方(相談・相見積もりにそのまま使える)

写真は“あとで見返せるメモ”になるし、業者に相談するときの材料にもなります。
ポイントは 「家の全景」+「気になる箇所のアップ」 です。

外壁で撮ると良い場所

  • 家の全景(正面・斜めから)
  • ひび割れ(近寄ってピントを合わせる)
  • 目地(コーキングの割れ・すき間)
  • 剥がれ/膨れ/サビ汁/雨だれ跡

屋根で撮ると良い場所(見える範囲でOK)

  • 屋根全体(引きで1枚)
  • 棟(てっぺんの板金)
  • 軒先(端の部分)
  • 割れ・ズレが見えるところ(ズームでアップ)

写真の目安は、外観の全景を2〜3枚+気になる箇所アップを5〜10枚
多いほど判断しやすいので、撮りすぎて困ることはほぼありません(ただ、同じ角度の写真ばかりにならないように注意)。

塗装職人からの一言

私もオンラインで塗装の相談を受けることがありますが、実際の外壁や屋根の写真があるとリアルに現状を把握できますので、より的確なアドバイスができるようになります。
チョーキングがどの程度発生しているかや、目地コーキングの割れ具合などは重要な判断材料になります。

外壁の劣化チェックリスト

外壁の劣化チェックリスト

外壁の劣化は「見た目」でも分かりますが、触ったとき目地(つなぎ目)割れ方に、はっきりサインが出ます。
できるところから順にチェックしてみてください。

触ってわかる|チョーキング(白い粉)

外壁を軽くこすって、手や軍手に白い粉がついたらチョーキングです。
塗膜が紫外線で分解され、表面が粉になっている状態=防水の力が落ち始めている合図

チェック
☐ 指でこすると白い粉がつく
☐ ツヤがなく、壁全体が粉っぽく見える/触るとザラつく
☐ 以前より汚れがつきやすくなった気がする

目安
チョーキング単体なら「点検推奨」くらいが多いですが、ひび割れ・目地のすき間が一緒にあるなら早めが安心です。

チョーキングの画像

塗装職人からの一言

2000年以降に建てられたサイディングの家には、高耐候性や低汚染性といった機能性を持たせたサイディングが多く使われるようになりました。
このようなサイディングを”難付着サイディング”といい塗料が密着しにくいコーティングが施されています。
難付着サイディングはチョーキングしにくいので塗膜の寿命は長いです。
見分け方としては、外壁の目立たないところをラッカーシンナーを含ませたウエスで軽くこすってみて、ウエスに色がつかなければ難付着サイディングである可能性が高いと考えます。

見てわかる|ひび割れ・剥がれ・膨れ

外壁の劣化で怖いのは、水の入口ができること
入口になりやすいのが外壁の「ひび割れ」「剥がれ」です。

チェック(ひび割れ)
☐ 細いひびがある(髪の毛みたいな線)
☐ 線がはっきりしていて、爪が引っかかる
☐ 窓まわり・角・ベランダ下にひびが多い

チェック(剥がれ・膨れ)
☐ 塗膜がめくれて下地が見えている
☐ ぷくっと浮いて膨らんでいる箇所がある
☐ 触るとパリパリ剥がれそうな部分がある

目安
細いひびが少しだけなら「様子見」。
剥がれ・膨れがある/ひびが太い/増えてきたなら「早め〜今すぐ相談」寄りです。

外壁のひび割れ

塗装職人からの一言

幅が1㎜までの髪の毛のような細いひび割れを「ヘアークラック」、
幅が2㎜以上で爪が引っかかるような太いひび割れを「構造クラック」といいます。

モルタル壁やコンクリート壁で構造クラックが出ている場合は注意が必要です。
モルタル壁の中には強度を上げるための鉄筋が入っており、クラックから入った水がその鉄筋を錆びさせる。
やがて、壁の中の鉄筋が錆びて膨張し、壁を内側から破壊する「鉄筋爆裂」という現象を引き起こすことがあります。

目地でわかる|コーキングの痩せ・割れ・すき間

サイディング外壁の方は、ここが特に重要。
目地のコーキングは外壁防水の急所で、割れると雨水が入りやすくなります。
目地から侵入した雨水がサイディングの内部にまで浸透し、サイディング自体をふやかして脆弱化させることもありますので注意が必要です。

チェック
☐ 目地にすき間がある(線が開いて見える)
☐ コーキングがひび割れている
☐ コーキングが痩せて細くなっている
☐ 端が剥がれて浮いている/触ると動きそう
☐ 目地の周りが黒ずんでいる(湿気が残りやすい)

目安
すき間・剥がれがあるなら、塗装より先にコーキングの補修が必要になることが多いです。
ここは放置すると一気に傷みやすいので「今すぐ対処」が安心。
先述した難付着サイディングなどは、コーキングが先に劣化することが多いため要注意!!

コーキングの割れ

汚れでわかる:カビ・藻・雨だれ・サビ汁

汚れそのものは緊急じゃないことも多いです。
ですが、汚れ方が「劣化のヒント」になります。
特に日光の当たりにくい北面の外壁はカビや藻が付きやすいので、しっかり確認したいところですね。

チェック
☐ 北側や日陰に緑っぽい藻が出ている
☐ 黒ずみ(カビっぽい汚れ)が広がっている
☐ 窓の下や換気口の下に雨だれ跡がある
☐ 金属部分からサビ汁が垂れている
☐他の面は乾いているのに、部分的に水分を含んでいるように見える

目安
藻・カビが部分的なら「様子見」
広範囲に広がっている/壁が水を吸ってる感じがあるなら早めの方が◎
サビ汁は放置すると広がるので、早めに原因箇所をチェックしたいところです。

壁のカビや藻

塗装職人からの一言

藻やコケは薄く付いているくらいならウエスやブラシで軽くこすっただけで取れますが、根が張ってしまうと一度取ってもすぐに復活してしまいます。
人間の肌も洗顔の後には化粧水や乳液で保湿するように、外壁も洗浄したあとは塗装でコーティングしてあげることが大切なんです。

屋根の劣化チェックリスト(地上からOK)

屋根の劣化チェックリスト(地上からOK)

屋根は家のいちばん上で、雨と紫外線を全部受けています。
外壁より先に傷むことも珍しくありません。
雨漏りが発生してからでは修繕に多額の費用が掛かるため、早めに劣化状況を確認しておきたいところ。
とはいえ、屋根に登る必要はありません。地上から見える範囲と、2階の窓・ベランダからのぞける範囲で十分チェックできます。

色あせ・コケ・藻は「防水が弱ってきた」サイン

屋根の劣化は、まず“見た目の変化”に出ます。
とくに色あせコケ・藻は、塗膜が弱って水を弾きにくくなってきた合図です。

チェック
☐ 屋根の色が明らかに薄くなった/ツヤが消えた
☐ 表面が粉っぽく見える(近くで見るとザラついて見える)
☐ コケ・藻が増えてきた(特に北側・日陰)
☐ 雨のあと、乾きが遅く見える部分がある

目安
色あせやコケが出てきた段階は「様子見→点検推奨」になりやすいです。
ここで早めにメンテナンスできると、損害は小さくシンプルな塗装工事だけで済みます。

劣化した屋根

塗装職人からの一言

特にスレート・カラーベストは、表面の塗膜が剥がれてくると水を吸って劣化が急に進みます。
劣化したスレートにはホコリや汚れもつきやすく、高圧洗浄をかけた後、乾いてみると
「黒かった屋根が真っ白に…(既存塗膜がほぼ残ってない)」
なんてこともよくあります。

割れ・ズレ・浮きは要注意(スレート/板金)

ここからは“危険サイン”
屋根材が割れていたり、ズレていたり、板金が浮いていると、雨が入りやすくなります。
台風や強風のあとに気づくことも多いです。

チェック(スレート屋根・カラーベスト等)
☐ 屋根材が割れている/欠けている
☐ 端が反って波打って見える
☐ 何枚かズレて線が揃っていないように見える

チェック(棟板金・金属部分)
☐ 屋根のてっぺん(棟)が浮いて見える
☐ 釘が抜けている/頭が出ているように見える
☐ 強風のあと、金属がバタつく音がした
☐ 屋根の近くに破片や釘っぽいものが落ちていた

目安
割れ・ズレ・板金の浮きは「早め〜今すぐ相談」より。
特に棟板金は、放置すると風であおられて被害が広がりやすいです。

割れているスレート屋根

雨漏りの前兆チェック(室内のサインも確認)

雨漏りの怖さは、外から見えにくいまま、家の中で症状が出ること。
ここに当てはまるなら、迷わず「今すぐ相談」でOKです。

チェック(室内)
☐ 天井や壁にシミがある(薄茶色っぽい輪ジミ)
☐ 押入れ・天井裏がカビ臭い
☐ 雨の日にポタポタ音がする
☐ クロスが浮く/剥がれる/波打つ

目安
雨漏りは“自然に治る”ことはありません
軽いうちなら最小限の補修で済むこともあるので、見つけたら早めが一番です。

まとめ|チェックリストで「今の状態」を見える化しよう

まとめ

外壁や屋根の塗り替えって、見た目だけでは判断しにくいですよね。
でも今回のチェックリストで確認したように、劣化は 「触る」「目地(コーキング)」「割れ・剥がれ」「屋根の板金」「室内のサイン」 など、いくつかのポイントにしっかり表れます。

まずは焦らず、安全に(屋根に登らず)、見える範囲からでOK。
チェックして写真を残しておくだけでも、「今すぐ工事が必要なのか」「まだ様子見でいいのか」の判断材料になり、経過観察するうえでも重要な指標になります。
もし業者に相談することになっても、写真があれば話が早く、自分でチェックしていることを伝えれば無知に付け込まれるような余計な不安も減るでしょう。

セルフチェックリスト(PDF)はここからダウンロードできます

チェックできたら、次は「結局どうする?」の判断です。
同じ症状でも、様子見でいいケース早めに点検した方がいいケースがあります。

次の記事では、チェック結果をもとに
「様子見/点検推奨/今すぐ相談」 をどう見分けるかを、職人目線でわかりやすく解説しています。
迷った方は、続けて読んでみてください。