DIY塗装を語るうえで避けては通れない塗装法がオイルステイン塗装です。
もちろん一言でDIYと言いましてもその範囲は広いですが、木工作業も多いでしょう。
その木工作業で使う木材を塗装するのに覚えておくと便利な塗装法です
この記事では
- オイルステイン塗装とは
- オイルステイン塗装の効果
- オイルステイン塗装で使用する塗料
- オイルステイン塗装のやり方
これらを解説いたします。
オイルステイン塗装とは
まずはオイルステインという言葉を「オイル」と「ステイン」の2つにわけて考えます。
オイルは油ですね。塗装の場合にあてはめると油性塗料のことを指します。
ステインというのは汚れや染みという意味で、素地にしみこんだ着色のことを指します。歯の着色ステインとかCMで聞き覚えありませんか?
つまり、オイルステイン塗装とは素地に油性塗料をしみこませて塗装する工法ということです。
他にも水性塗料を使用してしみこませる水性ステイン塗装というのもありますが、水性塗料は木材にしみこみにくいこととオイルステイン塗装ほどのしっとりとしたツヤ加減がでにくいので実際に施工されることは少ないです。
オイルステイン塗装の効果
オイルステイン塗装の最大の効果は木材本来の木目を消すことなく自然な風合いで美しく仕上げることができるところです。
オイルステイン塗料の種類によっては着色だけではなく、塗料に含まれる防腐成分や防虫成分でさまざまな効果を付与した塗料もあります。
ただ、そうした付与成分の多い塗料はえてしてニオイも強くなりがちですので室内での使用は避けたほうがいい場合があります。
室内用屋外用は塗料のパッケージに書いてありますので購入前によく読んでおいてください。
オイルステイン塗装で使用する塗料
オイルステイン塗料にもいろいろありまして、すべてではありませんがいくつか使用したことがあります。
そのなかで室内用と屋外用にわけてオススメできる塗料をご紹介します。
室内用オイルステイン塗料「VATON」
室内で使用するとき、着色のみのオイルステイン塗料として大谷塗料の「VATON」をオススメします。
油性塗料ですので有機溶剤が含まれていますがそれほどニオイもキツくなく塗装した次の日にはほとんどニオイはしません。
木材への着色もいいので1度でキレイに塗ることができます。
デメリットというほどではないですが、着色をメインとされていますので木材保護という意味ではあまり期待はできません。
屋外用オイルステイン塗料「キシラデコール」
屋外で使われる焼き板やウッドデッキなどには防腐防虫防カビ効果が高い大阪ガスケミカルの「キシラデコール」をオススメします。
屋外の木部塗料としては本職の塗装職人に限らず、DIYでもダントツの知名度です。
木材への浸透性がよく、塗装歴25年のキャリアの中さまざまな現場で使用してきましたが木材保護の点で見ても高性能だと感じることができています。
デメリットとしては、乾燥に時間がかかるのでウッドデッキなどを塗装した際に乾いたつもりで白い服が触れると塗料の色が付いてしまうなんてことにもなりかねませんので注意が必要です。
さらに「キシラデコール」についてくわしく知りたい、もしくは他の木材保護塗料との比較が見たいという方はこちらの記事で徹底比較をした上、木材保護塗料の塗り方までくわしく解説していますのでよかったらご覧ください。
人と自然にやさしい自然塗料「オスモ」
オスモは植物油と植物性ワックスをベースに作られている自然塗料です。
人体に有害な化学物質を含まないので、赤ちゃんや小さいお子さんがいるお家にも安心して使えます。
木材への浸透性が良いのでウレタン塗装のように塗膜が剥がれることもなく、メンテナンスもサンドペーパーで軽く削ってから再度オスモを塗装するだけという簡単さが良いです。
オイルステイン塗装のやり方
塗装する道具はハケを使用することが多いです。
ローラーやコテバケを使用する方法もあるのですがローラーは木材が吸い込む以上の塗料を一度に塗ることになるので、乾きが悪くなったり垂れたりします。
そのために吸い込みきれなかった塗料をウエスで拭き取ることになるのでムダが多いです。
コテバケというのは写真のように平らな面にウールを貼り付けた塗装道具です。
コテバケはテーブルのようなツルッとした平らな面を塗るには適していますがそもそも塗る面積が狭い棒状のものだったり、表面にザラつきのある焼板のような木材ではザラつきに引っかかってウールがすぐに悪くなってしまいます。
オイルステイン塗料は数分放置するだけですぐに缶のなかで着色成分が分離してしまいますので、使用のときにはじゅうぶんに缶をふるか、棒でかき混ぜる必要があります。
缶を振るときにはフタが確実にしまっていることを確認しましょう。
塗料を容器にうつしてハケの毛先にだけ塗料を含ませます。
木材のすみから順番に塗っていくのですが最初から多くの塗料を付けないように気をつけてください。
はじめはかすれるくらいの塗り方で、何度も塗っていくほうがキレイに仕上がりやすいです。
一度に多くの塗料を付けてしまうと長く塗料が溜まったところだけよく吸い込み、そこだけ濃い着色となり結果ムラだらけの仕上がりになる恐れがあります。
塗料が多くつきすぎたなと思ったときには、ハケで塗り広げられるだけ塗り広げてそれでも余った塗料をウエスで拭き取ります。
職人はウエスで拭き取ることを前提に作業することが多いですが、それは時間効率を考えてのことですので、DIYではムダの少ない方法をオススメします。
まとめ
部屋の回り縁(まわりぶち)や押し入れ枠、柱などをウォルナットというこげ茶色で塗りました。
白い天井やカベと相対的に濃い色にしたので部屋の配色にしまりがでたと思います。