DIY寝室リフォームのつづきです。
室内の天井とカベを塗装していきます。
この記事では
- 塗装作業をするときの服装
- ハケの使い方や塗りかた
- ローラーで塗装するときの注意点
それらを中心に本職のペンキ屋さんがどのように天井と壁を塗っていくのかを解説します。
塗装作業での服装
塗装をするときはどのような服装で作業をしますか?
とうぜんですがよそ行きのオシャレな服装で作業をするのはオススメしません。
動きやすく汚れてもいい服装に着がえましょう。
今回のような天井を塗装する際には、ローラーを使っての作業になりますので飛びちった塗料が雨のように降りそそぎます。
かなり汚れると思いますので、最悪の場合すべての作業が終わった後に捨ててしまっても問題ない服装がいいかもしれませんね。
「そんな都合よく動きやすくて捨ててもいい服なんてないよ」というかたは薄手のナイロンヤッケがありますのでそれを着てみてはいかがでしょう。
夏場に着ると暑いですが、塗料で汚れることを考えればまだましかと思います。
かみの毛にも塗料が飛びますので帽子かタオルをかぶるのも忘れずに。
最近では履いている職人も少なくなってきましたが、昔はニッカポッカが作業ズボンの主流でした。
ニッカポッカとは、ニッカズボンとも呼ばれ足全体にダボッとした余裕があり、足首だけキュッとしまっている作業ズボンのこと。
ニッカポッカのメリットとしてズボンと足の間に空間があるので立ったりしゃがんだりがしやすかったり足を広げるときにもズボンが足にひっついて引っ張られる心配がなかったりしました。
デメリットはズボンがダボついているのでせまい場所とか障害物に引っかかったりすることがありました。
私も5年くらい前まではデニム地のニッカポッカを履いていました。
しかし時代の流れとともに「ニッカポッカはお客様に悪い印象をあたえる恐れがある」という風潮がひろがってきて、しだいにニッカポッカを履いている職人も少なくなってきました。
最近ではストレートのカーゴパンツやストレッチ素材のスリムカーゴパンツが多くなってきています。
ストレッチ素材のスリムカーゴパンツは動きやすいし見た目もカッコいいですね。
塗装箇所の順番
基本的には塗装は高いところから低いところへと仕上げていきます。
この場合でいうと天井を先に塗って、そのあとカベを塗っていくといった感じです。
なぜなら壁の塗装を先に行うと、天井を塗るときに飛び散った塗料が仕上げた壁にかかって汚れたり跡がついてしまうからです。
時と場合によっては例外もありますが、セオリーでは高いところから低いところへと仕上げていきます。
こちらのカベは砂壁風ではありますがクロスですので吸い込み止めのシーラーは塗らなくてもいいと判断しました。
ハケの使い方とすみの塗り方
塗装にたずさわったことがない人はいきなりローラーを使って塗りはじめるかたもいますが、オススメしません。
しかしお気持ちはわかります。
ローラーでコロコロ塗り塗りしたいですもんね。
でもまずはその気持ちをグッとこらえてハケを使ってすみから塗りはじめましょう。
ハケやローラーなどの道具に関しては別のページでくわしく紹介していますのでそちらをご参照ください。
【塗装歴25年】ペンキ塗り職人が厳選!DIY塗装に必要な道具7選!
ローラー塗りの前にハケですみを塗ることを[ハケ取り]といいます。
ハケを持つときは包丁のようににぎり込まずえんぴつを持つように軽く持ちましょう。
そのほうが繊細な塗りかたや力の調整がしやすいです。
習字を書くときに筆を手のひら全体でにぎっていてはキレイに字が書けないのと同じことです。
ハケの毛先から1cmくらいだけ塗料に浸しハケ先に吸い込ませたら、バケットの内側を1〜2回ハケ先でかるく叩きます。
なぜ叩くのかといいますと、塗料がハケからしたたってポタポタ落ちるのを軽減するためです。
叩くときに塗料が飛びちらない程度の力加減にしましょう。
ハケに塗料が付きすぎたらバケットのふちで軽くしごいてあげればいいです。
まずは狙いのすみから1cmくらい手前を塗ります。
それからハケ先を押し込んですみに塗料を届かせるとキレイに入ります。
ハケ先のあつかいには慣れが必要ですが、ハケの使い方や力加減を覚えたらだんだんスムーズに塗れるようになりますので頑張ってください。
ローラー塗りの手順
手のとどく範囲のハケ取りができたらいよいよローラー塗りです。
こちらもハケ取りと同じ角型のローラーバケットを使うとやりやすいと思います。
塗料をローラーにまんべんなく染み込ませ、しごき網で軽くしごきます。
塗料がたれない程度にしごけたらゆっくり天井を塗っていきましょう。
ムラにならないようになるべく均一に塗料を伸ばしていきます。
天井をローラーで塗るときに勢いよく動かすとローラーの遠心力で塗料が大量に飛びちリますので気をつけてください。
今回は天井も壁も白色に仕上げます。
最低2回は塗り重ねないと色が綺麗に止まりません。
薄い色で仕上げるときは2回塗っても止まらないことがありますので、3回塗ることもあります。